先日、浅田真央さんのアイスショー「Everlasting33」に行ってきました!
劇場で生オーケストラとのアイスショー!まるでバレエやオペラのような空間!
全てがこだわり尽くされた、真央さんにしかできない本当に素晴らしいショーで、いまだに感動の嵐が止まりません!
私は浅田真央さんの素晴らしさの一つに「音楽や芸術への愛の深さ」があると思っています。
そこで!どのジャンルの音楽のプログラムも素晴らしいのですが、
このブログはクラシック音楽を紹介していくブログなので、
浅田真央さんの現役時代のプログラムに使われたクラシック音楽について解説します。
真央さんのおかげでクラシック音楽を好きになってくださる方もたくさん増えて、私もとても嬉しいです🎵
浅田真央さんが滑ったクラシック曲一覧
2005年以降に使われたクラシック曲一覧
2005-2006 | ビゼー:カルメン チャイコフスキー:くるみ割り人形 |
2006-2007 | ショパン:ノクターン第2番 モンティ:チャルダッシュ |
2007-2008 世界選手権初優勝 | ショパン:幻想即興曲 |
2008-2009 | ドビュッシー:月の光 ハチャトゥリアン:仮面舞踏会 |
2009-2010 バンクーバー五輪銀メダル | ハチャトゥリアン:仮面舞踏会 ラフマニノフ:前奏曲「鐘」 パガニーニ:カプリース |
2010-2011 | シュニトケ:タンゴ リスト:愛の夢 ショパン:バラード第1番 |
2011-2012 | リムスキー=コルサコフ:シェエラザード リスト:愛の夢 ショパン:ワルツ第7番 |
2012-2013 | ガーシュウィン:I Got Rhythm チャイコフスキー:白鳥の湖より |
2013-2014 ソチ五輪 | ショパン:ノクターン第2番 ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番 |
2015-2016 | プッチーニ:蝶々夫人より「ある晴れた日に」 |
2016-2017 | ファリャ:リチュアル・ダンス J.S.バッハ:チェロ・スイート |
バロックから現代まで、こんなにたくさんのクラシック音楽が使われていました。
真央さんは毎年クラシック音楽のプログラムを滑っていたのですね!
2016-2017シーズンは「バッハの無伴奏チェロ組曲」も!チェリストとして嬉しい!
その中から5つのクラシック音楽を解説します♪
上記の曲の中から5つのクラシック音楽を解説します!
真央さんの思い出とともに、原曲もぜひお聴きください!
チャイコフスキー:くるみ割り人形
真央さんがシニアに上がったシーズンに使用した曲です。
このシーズンは、15歳で当時の世界女王だったスルツカヤらを抑えグランプリファイナルを制し、一気に世界のトップに駆け上がったシーズンでしたね!
その活躍を支えた曲が、チャイコフスキー作曲「くるみ割り人形」!
チャイコフスキーの3大バレエの一つです。
- 白鳥の湖
- 眠れる森の美女
- くるみ割り人形
あらすじ
クリスマスイブ、主人公クララの家ではパーティーが開かれ、クララに「くるみ割り人形」が贈られます。
その夜、クララが眠りにつくと、くるみ割り人形はねずみの王様に攻撃され、兵士となってねずみの軍隊と戦います。
戦いを終え、クララとくるみ割り人形は魔法の地へと赴きます。
そこでは盛大な祝祭が始まり、世界のダンサーたちが中国、アラビア、ロシア、スペインなどの各国の踊りを見せてくれます・・・
クリスマスシーズンは日本でもたくさん「くるみ割り人形」が上演されます。
真央さんは「くるみ割り人形」の曲の中から、花のワルツ〜金平糖の踊り〜コーダを使用しました。
今年のクリスマスはぜひ皆さんも劇場に観に行ってみてくださいね!
チャイコフスキーが作ったチェロ作品も聴いてみよう🎵
ショパン:幻想即興曲
真央さんが17歳で初めて世界選手権を制した時に使用した曲です。
真央さんにショパンの繊細な音の動きがとてもよく似合います♪
世界選手権では冒頭のトリプル・アクセルで転んでしまってからの立て直しも見事な、精神力の強さを感じる演技でした。
ショパンはポーランドの作曲家で、「幻想即興曲」はピアノのための作品です。
ショパンは4つの即興曲を書いており、この曲はその中で最初に作曲され、ショパンの死後に友人のユリアン・フォンタナにより「幻想即興曲」と名付けられ出版されました。
ショパンの生前に出版されなかったのは、ショパンはこの作品が出版されることを望まず、焼き捨てるよう遺言を書いていたからです。
しかし、フォンタナがそんなショパンの意に背き、彼の死後にこの作品を出版しました。
私たちには素晴らしい曲に思える「幻想即興曲」ですが、作曲者本人には納得いかないものがあったのですね。(クラシックあるある)
フォンタナ、よくやった!
フォンタナのおかげで私たちはこの名曲を楽しむことができています。ショパンは良い友人を持ちましたね。
ショパンの作ったチェロ作品も聴いてみよう🎵
ハチャトゥリアン:仮面舞踏会
真央さんがバンクーバー五輪のSP、その前シーズンにFPで使用した曲です。
タラソワコーチの複雑なステップ、それを踊りこなす真央さんに感動しました!
ハチャトゥリアンは、アルメニア人作曲家。
故郷の民族色を自身の音楽に反映させ、ソ連にふさわしい音楽家として数々の栄誉に輝きました。
「仮面舞踏会」は、劇音楽として1941年に作曲されますが、1944年に作曲家自身がその中から5曲を選び、オーケストラのための「組曲」にしました。
- ワルツ(真央さん使用曲)
- ノクターン
- マズルカ
- ロマンス
- ギャロップ
ラフマニノフ:前奏曲「鐘」
真央さんがバンクーバー五輪のFPで使用した曲です。
今までの真央さんの可愛らしいイメージを覆す、力強く重いプログラムでファンも最初は驚きましたね。
しかし、タラソワさんが表現者としての真央さんの新たな一面を引き出してくれて、今見返しても本当に見応えのある、素晴らしいプログラムです!
「挑戦」を大事にする真央さんの強さで、最後にはこのプログラムを自分にものにして、私たちに大きな感動を与えてくれました!
ラフマニノフはロシアの作曲家です。
元々はピアノのために作られた曲ですが、オーケストラで演奏された版で真央さんは滑りましたね。
この曲の始まりは、世界選手権を初めて制した時に使用したショパンの「幻想即興曲」に似ています。
真央さんやタラソワさんがこの曲を選んだ理由に関係があるのでしょうか。
この曲は、ラフマニノフがモスクワ音楽院を卒業してから初めて書いた作品の一つ。
作曲者自身によって初演され、大成功。その後も人気が止まらなかったそうです。
ラフマニノフはピアニストでもあり、手が大きかったことでも有名!13度とどいたとか!?(ドから1オクターブ上のラまで)
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番
あの!!ソチ五輪のFPで使われた曲です!!
フィギュアスケートでは使用する方も多くお馴染みの曲ですね。
SPでのミスでまさかの16位発進となってしまってからの、翌日のFPであの神がかった演技!
見るたびに泣けます。。
この協奏曲第2番は特に人気あり、演奏される機会もとても多いです。
しかし、この協奏曲を作曲した頃のラフマニノフは、「交響曲第1番」が批判にあったり、自身も鬱や神経衰弱状態にあり、なかなか創作できない状態でした。
そんな中、ニコライ・ダーリ博士の治療を受けることで徐々に回復していき、何とか曲を完成させることができました。
この協奏曲は初演も大成功に終わり、それまでの鬱状態を抜け出すきっかけになったのです。
この曲はラフマニノフの回復へ尽力してくれたニコライ・ダーリ博士に献呈されました。
ラフマニノフ自身の再起のきっかけの曲だったんだね!
ラフマニノフのストーリーが、真央さんのオリンピックのストーリーにも繋がっているかのようです。
ラフマニノフが作ったチェロ作品も聴いてみよう🎵
まとめ
フィギュアスケートで使われた音楽の背景を知ると、もっと音楽にも親近感が湧いてきませんか?
フィギュアスケートの演技は、クラシック音楽の良さもみている人に伝えてくれます。
フィギュアスケートをきっかけにどんどんクラシック音楽も聴いてみてくださいね!
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